メンズエステお仕事コラム/メンズエステ求人特集記事
メンズエステ経営は難しい?必要な資格やセラピストから目指す方法も
性的サービスを提供しないメンズエステは、風俗のような営業許可が必要なく、比較的開業しやすい業種です。出張型の営業形態を選べば、大きな店舗を借りずに小さく始めることも可能なため、セラピストとして働く方の中には、独立開業を目指す方も少なくありません。
この記事では、メンズエステ経営についての基礎知識に加え、開業に必要な資格・施術に必要な資格などを詳しく解説します。メンズエステ経営を始める際のよくある疑問にも触れるため、独立開業や起業に関心のある方はぜひ参考にしてください。
目次
1.メンズエステ経営の基礎知識
メンズエステは、比較的開業しやすいことがメリットです。ターゲットやサービス内容に注意すれば、非風俗店として手軽に開業できます。たとえばアロマオイルを使用したリラクゼーションの提供程度であれば、お客さんが男性限定であっても風俗店には当てはまりません。
出張サービスを主体とすれば事務所は最小限の面積で済み、運営にかかるコストを抑えつつ営業できます。
メンズエステの主な種類は非風俗店・風俗店の2つです。非風俗店と風俗店を分ける最大の違いは、営業許可証にあります。
非風俗店は開業届のみを提出しており、健全なサービスの提供が大前提となるお店です。一方の風俗店は、風営法に基づく営業許可証を取得し、お客さんの性的好奇心に応じたサービスが提供できるお店です。
通常、メンズエステと呼ばれるお店は性的サービスNGとした、開業許可証のみの非風俗店が多くを占めています。セラピストが際どい衣装を着用することはあっても、いわゆる抜き行為は一切行われません。お客さん側からセラピストの体に触れることも、禁止行為とされています。
デリヘルなどのように抜き行為などのサービスも取り入れる場合は、お店が風営法に基づいて営業許可証を取得する必要があります。未届けの営業で風営法違反として摘発されれば、経営者はおろかセラピストも捜査や逮捕の対象となりかねません。
2.メンズエステ経営に必要な資格
メンズエステと一口にいっても、事業内容によって必要な資格はさまざまです。前述のリラクゼーションのように、開業届を行えば資格なしで提供できるサービスもあれば、特定の資格や許可が求められる場合もあります。
たとえば店内の設備に応じて求められる資格が、公衆浴場営業許可です。公衆浴場営業許可は、サービスの一環としてシャワーや浴槽を使用する場合に適用されることがあります。該当する事業者は、事前に都道府県知事から公衆浴場営業許可を取得しなくてはなりません。
ただし、どのような設備が公衆浴場法の適用となるのか、こまかな規定は地域によって異なる点に注意しましょう。浴槽がなくシャワーのみ設置であれば、申請を必要としない地域もあります。
2-1.メンズエステの施術に必要な資格
メンズエステで提供する施術も、資格の要不要を左右するポイントです。提供するサービス内容によって必須となる主な資格は、下記の4つがあげられます。
- ・医師免許
- ・看護師免許
- ・美容師免許
- ・理容師免許
広義では、メンズエステには脱毛などの施術を行うエステサロンも含まれます。脱毛は使用する機械によって医療行為とみなされる場合もあります。医療行為とみなされるサービスを行うのであれば、医師免許や看護師免許を保有する人が施術を担当することが限定条件です。
他にも、施術内容に応じて美容師や理容師の免許が必要となる可能性もあげられます。サービスの一環や設備の一部に、特定の免許が必要な部分はないか、開業手続きを進める前に確認しておきましょう。
3.メンズエステ経営に関するよくある疑問
メンズエステ経営に関心がありつつも、どのような準備から始めれば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。いざオーナーの立場でサロン経営するとなると、スタッフやセラピストとしてお店に所属していた場合と比べて、働き方も変化します。
ここからはメンズエステの開業前に浮かびやすい疑問5つを取り上げ、それぞれ解説します。
3-1.どんな物件で開業する?
サロン経営を成功させるためには、物件選びが重要です。メンズエステのお店は「許可あり物件」か「無許可物件」で経営されています。前者は、メンズエステなどの事業が許可されている一方で、後者は許可がないため営業がバレた際やトラブルが起きた際に退去させられる恐れがあります。
禁止区域営業によるトラブルなど開業後のリスクを考えると、あらかじめ許可あり物件を契約するのが安心です。しかし近年メンズエステ店の増加も影響して、立地や条件の良い許可あり物件は出回りにくくなっています。
残っている許可あり物件は、駅から遠かったり設備が古かったり、共用部が荒れていたりと、集客に影響する問題を抱えていることが少なくありません。立地や設備、賃料など優先するポイントを決めた上で、納得のいく物件を選びましょう。
3-2.初期費用はどれくらいかかる?
メンズエステの開業にかかる初期費用は、20坪程度の面積でおよそ370万〜530万円です。下記の通り、店舗用の物件にかける費用の他、オープンを告知するための広告宣伝費も含みます。
物件取得費 | 約120万〜240万円 |
---|---|
内装工事費 | 約200万円 |
設備費 | 約10万〜50万円 |
備品購入費 | 約10万円 |
広告宣伝費 | 約30万円 |
自宅の一部やすでに所有している建物を一部改装して使用する場合、上記の金額よりも300万〜400万円前後は節約できます。ただし当面の運転資金も考慮すると、余裕のある開業資金を用意しておくことが重要です。
3-3.決済方法は?
近年は、幅広い年齢層がキャッシュレス決済を日常的に使用しています。現金のみ対応するよりも、キャッシュレス決済を積極的に取り入れることをおすすめします。
キャッシュレス決済はクレジットカードの他、各種モバイル端末で利用できる電子マネーの導入が効果的です。「出張中でATMに寄る時間がなかった」など現金の持ち合わせがない層も、キャッシュレス決済対応で集客できる可能性が高くなります。
キャッシュレス決済代行サービスの中には、専用POPやステッカーを店頭に設置するのみで使用でき、初期費用を各段に抑えられるタイプもあります。予算や取り入れたい決済方法、お客さんの需要に合ったサービスを吟味しましょう。
3-4.集客はどうやって行う?
集客は、お店のオープン日よりも前に始めることが重要です。早い時期から宣伝しておくことで、オープン後の集客を安定させやすくなります。
メンズエステの集客は、ホームページ、SNS、チラシの3つの方法が一般的です。ホームページは料金システムやセラピストの写真など、情報を多く掲載できるメリットがあります。情報の拡散スピードを重視すると、SNSを活用した宣伝も欠かせません。ホームページとSNSを組み合わせれば、相乗効果も期待できます。
チラシは、近隣地域のお客さんにピンポイントで宣伝できることがメリットです。クーポンを掲載して、来店数増加にもつなげられます。
3-5.確定申告は必要?
毎年2月16日〜3月15日には、前年の1月1日〜12月31日までの所得を確定申告する必要があります。所得とは収入から経費を差し引いた金額であり、申告内容をもとに所得税が決定します。
確定申告の方法は、白色申告と青色申告の2種類ですが、オープンにともない開業届を提出しているため、メンズエステ経営者は青色申告を選びます。
白色申告と青色申告の違いは、記帳方法や所得控除に関するメリットです。青色申告の場合、所得控除が10万円または55万円が適用され、3年間の赤字繰り越しもできます。赤字繰り越しできれば、翌年度の節税につながります。
青色申告のメリットを活用するためにも、確定申告は毎年正しく行うことが重要です。また、メンズエステ経営を副業として行っている場合も、本業の所得とあわせて確定申告する義務があります。
4.セラピストが独立開業してメンズエステ経営を目指すには
経験を積んだセラピストが独立開業するパターンは、少なくありません。獲得してきた指名客を中心に効果的な集客が期待できる場合は、独立開業を検討してはいかがでしょうか。
独立開業に挑戦したいと考えているのであれば、メンズエステ経営のために下記の準備が必要です。
メンズエステ経営のための準備
- ・開業資金を貯める
- ・お店の経営方針やサービスを決める
- ・必要な許可や免許を取得する
- ・店舗用の物件を購入または借りる
- ・店舗の運営準備をする
法律上、資本金1円でも会社の設立ができます。しかし店舗や備品の用意、当面の運転資金を考慮すると、相応の開業資金は欠かせません。お店の経営方針やサービスを決めつつ、必要な資金を資産して開業資金を集めましょう。
どのようなメンズエステ店にするかで、必要な許可や免許、設備は異なります。スタッフ募集や集客などの準備も必要です。
また、開業前はお客さんから信頼を得られるよう、エステや経営方法に関するスクールの受講で経験を積んでおくこともおすすめです。
まとめ
メンズエステは提供サービスによっては手軽に開業できるため、初心者が起業する業種として人気があります。ただし、性的サービスを提供する場合は風俗営業の許可が必要となるため注意が必要です。健全なリラクゼーション店の場合は、特に資格がなくても開業できますが、入浴施設がある場合は公衆浴場営業許可が必要となります。また、サービス内容によっては、医療系の資格が必要となるケースもあるため確認しておきましょう。
なお、メンズエステのセラピストが独立開業するケースは珍しくありません。開業する際は、物件や資金、集客方法などについて調べ、しっかりと計画を立てておくことが大切です。